【FC町田ゼルビア】J1昇格へ!!ライセンス問題を経てビッグクラブ化への足跡!

町田ゼルビアのクラブ理念

『FC町田ゼルビア』、1989年に創設されたJリーグに所属するプロサッカークラブである。
2023年には、高校サッカー界で名を馳せた青森山田高校の黒田監督を招聘し、J2の首位に位置している。
そんな『FC町田ゼルビア』は、悲願のJ1昇格へ、あと1歩の所まで到達した。
しかしここまで来るには、長い道のりがあったのだ。
FC町田ゼルビアのJ1への足跡を、公式のYouTubeチャンネルの動画を踏まえて迫っていく!

『FC町田ゼルビア』とは?

【FC町田ゼルビア】Club Vision Movie ~町田を世界へ~

『FC町田ゼルビア』は、小学校の教諭が、子供たちの生育バランスにはサッカーがいいとの想いから、「フットボールクラブ(FC)町田」が発足。
最初は子供たちの地域クラブとしてスタートし、1989年にトップチームが設立された。
トップチームとは、第1種登録チームとして「FC町田トップ」となる。
そんな歴史から、設立から長い年月を掛けてじわじわとJ1を悲願に活動を続けてきたサッカークラブだ。
現在では、AbemaTVの運営であるサイバーエージェントが運営になり、設立からずっと悲願だったJ1への昇格が最も近いクラブとして、今大きな注目を集めている。

『FC町田ゼルビア』の歴史

  • 1977年:「フットボールクラブ(FC)町田」結成
  • 1989年:FC町田トップ設立
  • 1997年:クラブ名を現在の『FC町田ゼルビア』へ
  • 2008年:運営会社、株式会社ゼルビア発足。JFL承認へ。
  • 2009年:Jリーグ準加盟クラブとして承認
  • 2010年:元サッカー日本代表の相馬直樹が監督に就任。MLSのD.C. ユナイテッドと業務提携。スタジアム問題でJリーグ加盟を断念。最終戦績:JFL3位
  • 2011年:ポポヴィッチが監督に就任。スタジアム問題が解消され、Jリーグ加盟決定最終戦績:JFL3位
  • 2012年:戦いの舞台をJ2に移す。監督は、オズワルド・アルディレスが就任。J2最下位でJFL降格と、Jリーグ正会員資格消失が決定した。アルディレス解任、秋田豊が監督に。
  • 2013年:成績不振により、秋田豊解任、楠瀬直木が監督代行に就任。Jリーグ正会員へ再入会。2014年J3リーグ参加が承認。最終戦績:JFL4位
  • 2014年:相馬直樹が4年ぶりに指揮官復帰。戦いの舞台はJ3へ。最終戦績:J3 3位
  • 2015年:相馬体制2年目で、J3で2位フィニッシュ。入れ替え戦大分トリニータ戦勝利により、4年ぶりにJ2昇格が決定
  • 2016年:相馬体制3年目では、ついにJ1に手が届く2位まで好成績を残すが、スタジアム問題に直面し、J1のライセンス資格の条件を満たせず。仮に昇格圏内でシーズンを終えても、J1昇格は叶わないことがシーズン途中で判明する。「FC町田ゼルビアレディース」を創設。最終戦績:J2 7位
  • 2017年:相馬体制4年目は、J2を16位で終える。
  • 2018年:相馬体制5年目、シーズン途中にJ1ライセンスへ再審査へ挑むも、またも昇格条件を満たせず。しかしチーム目標に優勝を掲げ、最終順位は得失点差で4位とチーム最高成績を残す。10月に、サイバーエージェントが経営権を取得した。
  • 2019年:最終戦績が18位と低迷。相馬体制6年目で終焉を迎えた。一方、整備を整える事を確約に特例が認められ、遂にJ1ライセンスを取得。
  • 2020年:コロナで4ヶ月間リーグが中断。監督にポポヴィッチが9年振りに復帰。最終戦績:19位
  • 2021年:ポポヴィッチ体制2年目は、昇格争いには最終的には食い込めなかったが、5位フィニッシュと好成績を残す。
  • 2022年:ポポヴィッチ体制3年目、最終戦績は15位。契約満了によって、、ポポヴィッチ監督、唐井直GM、三島俊考強化部長が退任。サイバーエージェント藤田晋が代表取締役社長兼CEOに就任。
  • 2023年:青森山田高等学校男子サッカー部総監督だった黒田剛が監督に就任。25試合消化時点で、勝ち点54で首位。

FC町田ゼルビア、このゼルビアとは造語である。
町田市の樹として、ケヤキをシンボルツリーに掲げている。
ケヤキは、学名としてセルコヴァとされている。
その他に花のサルビアを合わせて、ゼルビアという名称が採用された。

『FC町田ゼルビア』の概要

チームFC町田ゼルビア
運営株式会社ゼルビア
クラブカラー
創設年1989年
ライセンスJ1
本拠地東京都町田市
ホームスタジアム町田GIONスタジアム

『FC町田ゼルビア 公式』のCH概要

チャンネル名FC町田ゼルビア 公式
チャンネル登録者数7620人
WEBサイトFC町田ゼルビア公式サイト
SNSFC町田ゼルビア公式Twitter
開設日2011年8月5日
データ取得日:2023年7月12日

FC町田ゼルビア公式YouTubeチャンネル

『FC町田ゼルビア』には、公式のYouTubeチャンネルが存在する。
2011年と比較的早い段階で設立され、試合の模様などのハイライトなどが配信されているチャンネルだ。
とはいえ、Jクラブのほとんどは、2010年〜2014年の間にYouTubeチャンネルが設立され始めている。
多くのチャンネルでは、既に独自のメディアを持っており自身のチャンネルもコンテンツ化しているが、『FC町田ゼルビア』のチャンネルでは、主に試合のハイライトや選手補強に関する記者会見、選手へのインタビューなどが配信されている。
そんな中、注目の動画を紹介していく!

国立競技場での東京ダービー!

【THE DAY OF THE MATCH】FC町田ゼルビア vs 東京ヴェルディ|Jリーグ

2023年7月9日に開催された、東京ヴェルディとのダービーマッチ。
J2で初めて開催された、新国立競技場での重要な一戦。
シーズン前半の天王山となり、リーグ1位のFC町田ゼルビアと2位の東京ヴェルディ。
どちらのチームも是が非でも勝ち点3が欲しい、重要な一戦である。
そんな1日を捉えた映像。
J2の規模で、来場者数が3万8千人を超えているのも驚きである。
そして、スタジアムの表記では、来城者数となっているのも粋な演出であった。
2024年から、FC町田ゼルビアの運営であるサイバーエージェントが、新国立競技場の運営権への立候補しているという噂もある。
もしそれが叶うのであれば、FC町田ゼルビアがJ1昇格後に、ホームスタジアムに新国立競技場を使用するのであれば、我らの城、という意味でも「来城者」させたのは、まさしく粋である。

禁断の移籍!?バスケス・バイロンの記者会見

バスケスバイロン選手 加入記者会見

先日発表された、バスケス・バイロンのFC町田ゼルビア加入。
バスケス・バイロンは、J2 2位の東京ヴェルディから加入した。
シーズン途中に、2位のチームから1位へのチームへ移籍するという禁断の移籍が実現している。
バスケス・バイロンに関しては、詳しくは後術するが、大きな注目を集めており、再生回数も3万回もこえる。

FC町田ゼルビア vs ジュビロ磐田

【ハイライト|1-1】FC町田ゼルビア vs ジュビロ磐田|Jリーグ

『FC町田ゼルビア 公式』で最も再生数が高いのは、2023年4月12日に行われたJ2リーグ戦、FC町田ゼルビア vs ジュビロ磐田の一戦だ。
元日本代表MF遠藤保仁も出場し、熱い一戦となった。
FC町田ゼルビアのゴールは、U-22日本代表にも選出されている平河悠が決めている。
ゴールキックからエリキが運び、中央から左サイドにパスをした先にいた平河悠が、絶妙なトラップとスピードに乗って、左足一閃!
華麗なゴールを決めた。
惜しいシーンも生まれるが、前半アディショナルタイムに、同点へと追い付かれてしまう。
その後、熱い展開を迎えるも結果は惜しくもドローとなっている。

『FC町田ゼルビア』J1昇格への足跡

【ハイライト|4-1】FC町田ゼルビア vs 横浜F・マリノス|天皇杯

FC町田ゼルビアは、今、クラブ史上初の快挙となる、J1昇格に手が届こうかとしている。
目前に迫るJ1昇格へ向けて、FC町田ゼルビアはクラブレコードの更新を続けている最中だ。
すでに、天皇杯でも快進撃を見せ、J1首位の横浜F・マリノスを4-1で下した。
この快進撃は、どこまで続くのか…
FC町田ゼルビアは、ビッグクラブ化への猛攻は止まることはない!

FC町田ゼルビアに賛否両論!?

FC町田ゼルビアに深く切り込む前に、まず触れておかなくてはいけない事例がある。
それは、FC町田ゼルビアのやり方に否定的な意見もあるという事。
その要因としては、今までのJにはない勝負に徹したやり方である。
これが一部では、やり方が汚いなどの批判にさらされているのだ。
事実、黒田監督自身も以前に、高校サッカーではロングスローを多用し、多くの批判を集めた。
しかしこれは、プロスポーツにおける勝利至上主義であり、様式美を重要視する日本ならではとも言える。
海外サッカーでは、とにかく勝つ為にチーム戦術を組むため、黒田監督の理念はより結果を求めたものなのだ。

J昇格へのライセンスが承認されず!?

FC町田ゼルビアは、長く、J1へのライセンス発給に苦戦を強いられた、長い期間苦労していたクラブだ。
FC町田ゼルビアの本拠地であるホームスタジアムは、町田市立陸上競技場(野津田競技場)が使われていた。
2007年に関東1部リーグを優勝して以降、FC町田ゼルビアは本格的にJ参入に向けて動き出すことになる。
しかしその時点で、収容人員数6,000人だった町田市立陸上競技場(野津田競技場)は、Jの規格に満たしていなかったのだ。
これが俗にいう「FC町田ゼルビア」のスタジアム問題である。
調べると細部まであるが、今回「FC町田ゼルビア」 が引っかかった項目を以下に簡単に掲載する。

Jリーグライセンス条項の抜粋
  • アカデミーを保有していること。
  • スタジアムが1万5千人の収容人数を上回っていること。
  • クラブハウス、練習場の保有。

Jリーグの認可資格は、細かくいえば、A級B級C級と3段階に分かれる。
そしてその投球を満たすためには、5項目に別れ、厳しい条件が課される。
その条件を満たせない場合は、降格もさせられる可能性もあり、厳守が基本条件だ。
この条項のクリアが長年できなかった為、「FC町田ゼルビア」はJ2に上がるも、そこから上へは辿り着けない。
一時期はJ2で2位以内になった事もあるが、シーズン途中でJ1に上がれない事が決定し、モチベーションが下がり順位を下げてしまっている。
チームとして、非常に苦労を重ねているのが「FC町田ゼルビア」の歴史だ。
しかし現在は、本拠地である町田GIONスタジアムも、収容人数が15000人を超し、無事J1のライセンスを取得している。
今季、J1との入れ替えの高順位を維持出来れば、初となるJ1昇格が実現する…

黒田監督の手腕

「FC町田ゼルビア」に関して…
最も気になる点は、黒田監督の手腕だ。
シーズン中盤に差し掛かり、勝ち点10以上の差をつけてJ2首位というのは見事な結果である。
しかし、就任直後は、高校の先生がプロで通用するのか…
それは当然懐疑的なものであった。
が。蓋を開けてみれば見事な結果を残し、今現在、黒田監督の手腕は間違いなく本物である事が証明されている。
しかしそれは当然でもあるのだ。
なぜならば、高校は毎年主力選手が卒業し抜けていく。
実力を持った有望株をスカウトしてきても、高校生のカテゴリーで即戦力となる可能性はかなり低く、それが花開くのは、遅くても高校3年生になるかもしれない…
そしてまた、卒業していく…
そんなチームの刷新を毎年経験しながら、見事青森山田を日本一の高校に仕立て上げたのである。
筆者の青森山田のイメージは、全国常連校で、日本一までまだ後少し足りないチームという印象だった。
それが、いつの間にか日本一に手が届く強豪校にまで成長させ、高校年代でもトップにした黒田監督の手腕はもう、いうまでもなく素晴らしいものを持っている。
さて、プロに入って黒田監督は、ある目標を掲げている。
それは長期的なものではなく、7試合で勝ち点15を目標に掲げる。
2023年のJ2は、全42試合。
この42試合を6セクションに分けて、勝ち点15×6=90を目指す。
シーズン通しての順位はあくまでも副産物であり、直近の目標を達成していく…
そんなモチベーションを基に、チームを作っているのだ。
そしてこの黒田監督のやり方は、ここまで25試合消化時点で、勝ち点が54。
現在、セクション4に突入する中で、目標を達成できていると言えるよう。
果たして残り、折り返すを迎えたJ2で、昇格する事ができるのか…
今後の「FC町田ゼルビア」から、目が離せない!

日本代表を輩出へ!

「FC町田ゼルビア」の目下の目標は、チームとしてのクオリティの維持である。
今までは、元日本代表クラスを補強するようなクラブだったが、今後は若手選手を筆頭に日本代表を生み出す事が求められる。
しかしその部分でも着実と、「FC町田ゼルビア」の計画は進んでいる。
既に、U-22日本代表をふたり擁している。
それが、”平河悠”と、”藤尾翔太”である。
”藤尾翔太”は、大阪出身でC大阪で育った有望株。
そして突破力のある”平河悠”は、注目選手だ。
U-22の後、次は当然A代表の輩出を目指すべく、「FC町田ゼルビア」は注目の補強を行なったのである。

シーズン途中の引き抜きに批判殺到!バスケス・バイロンの移籍

2023年、シーズン途中。
「FC町田ゼルビア」は、黒田監督の教え子、バスケス・バイロンを獲得した。
バスケス・バイロンは、幼少期に親の仕事の都合でチリから日本にやってきた。
埼玉でサッカーをやっていると、中学時代に青森山田高校の黒田監督にスカウトを受ける。
しかし、高校2年生まで試合には出れない日々が続く。
主力になったのは高校3年。
プロサッカー選手になり、いわきFCに入団。
その後、母国であるチリに行くも、コロナの影響もあり帰国。
一時期はチリ代表を目指すも、現在は育った環境である日本を選択し、いわきFCに戻った後は、東京ヴェルディに加入する。
そして目標も日本に帰化し、日本代表になること。
2000年生まれなので、まだ将来有望であり、帰化は多くの人にとっても待望されている。
そして、2023年、J2で2位だった東京ヴェルディからJ2首位のFC町田ゼルビアへと移籍したのだ。
シーズン途中で2位から1位のチームへと移籍したことで、大きな批判を浴びる結果に。
そして、「FC町田ゼルビア」も2023年シーズンは本気でJ1に上がる為、大型補強を敢行した。
その結果、お金を選んだとされたバスケス・バイロンも、批判を集めている…
今後は、恩師でもある黒田監督の元、しっかり活躍して批判の声を打ち消す活躍が期待される。

まとめ

2023年の夏時点で「FC町田ゼルビア」について、紹介した。
今後も、新たな進展、最新情報などを掲載していく予定だ。
Jリーグに新たなビッグクラブが誕生するか…
「FC町田ゼルビア」には、ビジネス面でも注目が注がれている。
サイバーエージェント藤田氏は、今後CEOとしてどんな手腕が発揮されるのか…
その動向にも注目だ!

画像出典:「【FC町田ゼルビア】Club Vision Movie ~町田を世界へ~」サムネイルより

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